川崎浮世絵ギャラリー~絵の中の物語に引き込まれる体験を~
最後の更新から約1年半ほど経ちましたが、これから月に1回縁道のスタッフが
川崎の魅力的なスポットを発信していこうとおもいます!
今回は4月に入社した新卒の中村が担当します!
今回は、JR川崎駅北口から直結の川崎駅前タワー・リバークビルの3階アートガーデンかわさきの中にある
川崎浮世絵ギャラリー~斎藤文夫コレクション~に行ってきました!
東海道川崎宿と浮世絵
浮世絵(うきよえ)とは、日本の江戸時代初期に成立した、絵画のジャンルのひとつです。ホテル縁道はかつて江戸時代に川崎が東海道の2番目の宿場町だった歴史を大切にしています。浮世絵では歌川広重の「六郷の渡し」は品川宿から川崎宿へ多摩川を渡し舟で渡っている風景が描かれており、川崎の街中でも良く見かける図柄です。今回はそんなホテル縁道のコンセプトにも関わりのある浮世絵という事で楽しみに伺いました。
川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文夫コレクション~について
川崎浮世絵ギャラリーでは、かつて旧東海道にあった公益社団法人川崎・砂子の里資料館から貸与された作品を展示しています。資料館には希少な作品を含む豊富なコレクションがあり、川崎ゆかりの浮世絵含め、所蔵数はなんと約4000点もあるそうです!すごい数ですね!公益社団法人川崎・砂子の里資料館の館長であり、川崎浮世絵ギャラリーの名誉館長である齋藤文夫氏の希少なコレクション(過去に三菱一号美術館はじめ国内外の美術館にも出展)という事で、高い評価を受けています。
今回は特別に公益財団法人 川崎市文化財団 川崎浮世絵ギャラリー担当部長の古内様にご案内頂きました。
(通常はガイドの方は付かずに館内をご覧いただきます)
川崎浮世絵ギャラリーでは約1か月のペースで展示の内容が変わり、
現在(2022年4月29日~6月5日)は【歌川国芳(うたがわくによし) 木曽街道六十九次之内】が展示されていました。木曽街道(中山道)は東海道と同様に各宿場があり東海道が五十三に対し木曽街道は六十九の宿場があると言われています。偶然にも宿場を描いた展示でワクワクしました。
木曽街道(中山道)の六十九の宿場に日本橋と京都を加えた七十一図からなる本シリーズは嘉永5~6年(1852-1853)に発刊されました。単なる名所風景画ではなく、各宿場名から語呂合わせで連想される伝説や歌舞伎の名場面となっており、国芳の洒落っ気が発揮された作品が特徴的です。
実際にどの作品にも宿場名とイラストをダジャレでこじつけや1つ1つコマ絵の枠
やタイトルの枠が違うなど、宿場によって全然違うものになります。(会場には詳しい解説が掲示されています)
歌川国芳は幅広い作画領域に洋画画法を取り入れたり内外の歴史故事にまつわる絵や鋭い風刺画や独特の戯画、狂画やユーモラスな擬人画など、現代に通ずる斬新な作品を残されており、異才であるという名声が高まっているとの事です。
普段美術館に行く事もなく全く素人な私ですが、そんな私が見てもとても特徴的でいろいろな想像がふくらむ絵ばかりでした。浮世絵はとても光に弱いそうで、館内は原則撮影は禁止となっております(全景は特別に許可頂きました)。受付で図録を購入したらみどろこが説明があったので許可を頂き転載させて頂きます。
私の1番のお気に入りは、【蕨(わらび)】 犬山道節(いぬやまどうせつ)】です!
図録の表紙にも使われております。
映画にもなっている「南総里見八犬伝」からの一場面。八犬士「犬山道節」は信乃の盟友で同じく八犬士の額蔵と一騎打ちになり、決着のつかぬまま火遁の術で姿をくらましました。この火遁の術で使われる「藁(わら)」と「火(ひ)」を宿場の「蕨(わらび)」にかけています。お気に入りの理由は絵の迫力と分かりやすいダジャレです。
前述のとおり浮世絵は光に弱い為長く展示が出来ない為、1ヵ月ペースで展示内容が変わるそうです。こちらの記事を見て頂いたときには違う展示になっているかと思いますので、川崎浮世絵ギャラリーのホームページでチェックしてください。https://ukiyo-e.gallery/
行くたびに違う作品に出会え、観た作品は次にみられるのはいつになるか分からない希少な体験をぜひお楽しみください。
今回は71枚の展示でしたが1枚1枚物語を想像しながら見るには時間がとても足りませんでした。またじっくり見に行こうと思います。皆様、ぜひ足を運んでみて自分のお気に入りを探してみてください!
それでは次回の投稿をお楽しみに。
ホテル縁道 中村