「まちなみ座談会」さまざまなご縁が生まれた縁の道を地域の皆様と盛り上げる
皆様、縁道のホームページをご覧頂きありがとうございます。総支配人をさせて頂いております吉岡と申します。
これまでホテルメンバーの中でも特に若手が頑張って記事を書いてくれました。
今回、若手ばかりに書かせすぎではという事で、若手メンバーよりご指名というかご指示(笑)を頂戴し、私が筆をとる事になりました。立場上、若手よりも上手な文章を書かなければいけないプレッシャーに手をぷるぷる震わせながら、書かせて頂いております。
さて、「東海道川崎宿 ホテル縁道(えんみち)」というホテル名ですが、東海道の2番目の宿場町であった川崎宿がある東海道から宿場の鎮守である稲毛神社に向かう参道だった場所に位置している事、そして、かつて旅人と地域の方が往来し様々なご縁が生まれたであろう歴史を大事にしたコンセプトとなっております。また参道なのでかつては縁日などのお祭りでも賑わっていただろうと、ホテルロビーには金魚すくいを意識した大きな金魚の縁起の良いアートも書かれております。
ホテル縁道も開業して3年目に入りますが、現在、地域の方々と一緒に「まちなみ座談会」という組織が発足され、川崎市の協力を得ながらホテル前の通りを盛り上げていく事で川崎の街の魅力を高めていこうという活動に参加させて頂いております。
今回はまちなみ座談会の取り組みとイベントの内容について紹介させて頂きます。
写真は目の前の通りの現在の様子。
市役所本庁舎の仮囲いも外れて通りが広くなりました。
縁道と隣のマンション2棟は市役所の外観とデザインを合わせた縦のデザインになっております。またマンションからホテルまでの歩道は共通の仕様となっており通りを繋げるデザインになっております。
ホテルとマンション建物の計画段階から、各地権者様の通りを盛り上げようという熱い気持ちが込められているのをを感じられます。
まちなみ座談会では現在、月1回ミーティングをしております。
「通りの強みは何か?」「通りをどのようにしたら盛り上がり地域の方々が喜んで頂けるか?」「どんなイベントをやったら良いか?」「通りの装飾はこうしたら良いのでは?」と熱い議論がされております。
その中でも昔からこの通りに住まれ、またはご商売をされていた諸先輩方からの情報はとても貴重で魅力的です。
ある会議で「このあたりには川崎グランドホテルというホテルがあった」と伺い、まずホテルがすぐ近くにあった事に驚き、「ホテル近くのカフェでコーヒーを飲みながら寄席を楽しむ『コーヒー寄席』というものが定期的に行われていて地域の皆さんが楽しまれていた」というお話がありました。
いろいろお話を伺っていると、現在は川崎駅前の商業施設ラゾーナで「ラゾーナ寄席」がおこなわれており、近くの東海道かわさき宿交流館でも定期的に寄席のイベントが行われている事がわかり、川崎に寄席の文化がある事に私自身も驚きました。
「それでは寄席を復活させて歴史を未来につなげてはどうか?」「地域の方々に喜んで頂けるのではないか?」「縁道食堂の小上がりを活用すればちょうど演者の方に舞台に出来るのではないか?」と議論の中でアイデアが膨らみ、地域の方々と行政の方々のネットワークで演者さんともご縁が生まれ、『縁道寄席』という名前で春夏秋冬、年4回実施する運びとなりました。
なんだか歴史のあるイベントを復活する事で、未来にバトンをつなげられたような嬉しい気持ちになりました。
今回は6月4日に行われた第2回、縁道寄席の様子をご紹介します。
チラシも良い感じに仕上がりました。演者の方々のお写真も素敵ですね。
設営もまちなみ座談会のメンバー全員でおこないます。
のぼりも立てられ、寄席の会場らしくなってきました。
座談会のメンバーの方が紫陽花をお持ちになったので飾らせて頂き、季節が感じられます。
縁道食堂が寄席の会場になってきました。
準備も佳境です。
受付でアンケートもお願いし毎回ブラッシュアップしていきます。
満席に近いご来場で始まりました。
掴みから笑いを取り観客の皆さんの心をわしづかみにしていました。
ホテル縁道にも触れて頂き感謝です。
演者さんの身振り手振りの表現はその場で本当にその様子が見えてくるようです。
演者の皆さんの集合写真
最後は演者さんが整列され観客の皆さんをお見送り。
「とても楽しかった!次回もまた来たい!」と嬉しいお言葉を頂戴致しました。
皆さん感想を言い合いながら笑顔で通りを帰られました。
次回は7月9日に実施されます。ぜひ遊びに来てください。(予約制となっております)
恥ずかしながら私自身、今回の取り組みで初めて寄席を体験致しました。
寄席に触れる機会もなく、わざわざ観に行こうと思った事も正直無く、少し遠い存在でした。
しかし初めて体験するととても面白く、寄席にハマってしまいました。飛行機の音楽チャンネルでも今は寄席を聞いています。「寄席」という言葉を辞書で調べると、「落語などを上演する小規模な常設演芸場。そして『よせ』とは『寄せ場』の略語であり、『人を寄せる場所』という意味である。」と書かれております。人を寄せる場所⇒まさに縁をつなぐ場所だなと調べて嬉しくなりました。
江戸時代にもしかしたらこの通りで「寄席」が行われていたかもしれません。
地域の方と旅人が「寄席」を見ながら一緒に笑い、様々なご縁が生れていたかもしれません。
今は地域の方々のご参加ですが、これから続けていく中で、将来的には国内外の宿泊者の方にも寄席を体験いただき、現代においても地域の方と旅人のご縁が繋がる通りのイベントに育つといいなと思いました。
ところで私事ですが、私は川崎出身ではないのですが川崎で仕事をして住むようにもなり7年になりました。
あらためて街の強みは歴史にヒントがあり、今回の寄席のように地域の諸先輩方のお話の中にヒントがあるなと感じました。また川崎って本当にギャップのある街だなと思います。
怖いイメージだけど安全。治安が悪いと言われてますが犯罪発生率が実は政令指定都市の中では低い。
外見怖そうな人に限ってすごく礼儀正しくて優しい人が多い。
私はギャップ萌えするタイプなので(笑)、だから川崎が大好きになり、川崎のまちにはまっているのだと思います。
浅草と寄席はイメージわきますが、川崎と寄席は全くイメージがわかなかったので今回も本当に嬉しいギャップの発見でした。
川崎にもまだまだ隠れた強みや魅力があると思いますので、地域の諸先輩方から勉強させて頂き、私は川崎というまちが東京や横浜よりも面白いまちだと世界から観光客が来て頂く事を目標にしたいと考えています。
目の前の通りで地域の方と旅人の様々なご縁が生れるきっかけの宿になれるよう、まちなみ座談会の皆様、地域の皆様、行政の皆様のお力をお借りしてホテルメンバー一同、ご縁の道を邁進していきたいと思います。
これからもまちなみ座談会の皆様、地域の皆様と一緒に新たなイベントも考えていきたいと思いますのでその際はまた紹介させて頂ければ幸いです。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回の更新もお楽しみに
縁道 吉岡